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北九州 フェリーの旅

更新日: 2024-12-01

最近、その良さが注目されているフェリー。近年は設備も充実して、ホテルに滞在している感覚で乗船を楽しむことができます。 フェリーの魅力はマイカーやバイクを航送して、現地で利用できること。普段乗り慣れた車やバイクで到着後、すぐに観光に出かけることができます。 愛犬家にうれしいペット対応もあるのも魅力。他の交通機関にはないフェリーならではのメリットといえるでしょう。 かつては横浜や神戸とならぶ国際貿易港として栄えた北九州を発着するフェリーを紹介します。

新門司フェリーターミナル 九州最大のフェリー基地

九州最大のフェリー基地である新門司港からは「阪九フェリー」、「オーシャン東九フェリー」、「名門大洋フェリー」の3社のフェリーが運航しています。 注意が必要なのはそれぞれのフェリー会社や行先にあわせて4つのフェリーターミナルがあること。 港の北側に阪九フェリー第1ターミナルと第2ターミナル、オーシャン東九フェリー、南側に名門大洋フェリーのターミナルがあります。 新門司フェリーターミナルを発着するフェリー会社について見てみましょう。

阪九フェリー

新門司~神戸を運航する神戸航路と新門司~泉大津を運航する泉大津航路の2つの航路を運航しています。それぞれの航路の運航スケジュールは次の通り。

新門司~神戸間 時刻表
便名 上り便 下り便
新門司発→神戸着 神戸着→新門司着
日曜~木曜 18:40 → 07:10 18:30 → 07:00
金曜・土曜 20:00 → 08:30 20:00 → 08:30
新門司~泉大津間 時刻表
便名 上り便 下り便
新門司発→泉大津着 泉大津発→新門司着
月曜〜日曜 17:30 → 06:00 17:30 → 06:00

使用している船は「せっつ」「やまと」「いずみ」「ひびき」「つくし」の5隻。客室はロイヤル、スイート、デラックス洋室、デラックス和洋室、 デラックス和室、デラックスシングル、2段ベッドの階段方式になっているスタンダード洋室、スタンダード和室の各タイプが用意されています。 デラックス洋室ではバリアフリーの部屋も用意。スタンダード和室でもバリアフリーの用意があります。「せっつ」「やまと」にはデラックス洋室の中に 「ウィズペットルーム」という部屋が2部屋用意、船室には専用ペットサークルとドッグランが併設されていて、ワンちゃんも大喜び間違いなしです。

発着場所

発着場所は神戸航路が第一ターミナル、泉大津航路が第二ターミナルです。第一ターミナルは平城宮の大極殿を模した作り。第二ターミナルはフェリーの煙突部を模したつくりになっています。西鉄バスがフェリーの出航時刻にあわせてJR小倉駅新幹線口を出発、門司駅を経由してフェリーターミナルに向かうバスを運行しています。運賃は無料です。

阪九フェリーについて

名門大洋フェリー

名門大洋フェリーは大阪~新門司間を1日2往復運航していて、「シティライン」の愛称で親しまれています。運航スケジュールは次の通り。 「フェリーふくおかⅡ」をはじめ、「フェリーきょうとⅡ」「フェリーおおさかⅡ」「フェリーきたきゅうしゅうⅡ」の4隻の船を保有しています。

新門司港発(上り便) 1便 17:00 ⇒ 翌日05:30/ 2便 19:50 ⇒ 翌日08:30
大阪南港発(下り便) 1便 17:00 ⇒ 翌日05:30/2便 19:50 ⇒ 翌日08:30

客室を見てみると、スイートとデラックスはバス、トイレに加えて冷蔵庫、洗面台も完備した客室。ファーストは洋室と和室があり、 洋室は1,2,4名部屋、和室は2,3名部屋が用意されていて、一人旅からカップル、家族旅行まで旅行人数に応じて、部屋を選ぶことができます。 またベッドタイプの相部屋ツーリスト、大部屋タイプの相部屋エコノミーとあります。レディースルームも設けられていて、女子旅でも安心して宿泊することができます。

発着場所

発着場所は名門大洋フェリー 新門司ターミナル。2015年に新たに誕生したフェリーターミナルには、 多目的トイレやスロープが備えられ車椅子のままフェリーへ乗船できるなど、細かい配慮がなされています。 また、タイムズカープラスのカーシェアもあり、とても便利。「名門大洋フェリー」の看板が出ています。 やはりJR小倉駅からJR門司駅経由の無料の連絡バスがフェリーの出航時刻にあわせて運行されています。

名門大洋フェリーの新造船

名門大洋フェリーでは2021年度の就航を目指して新造船の建造が進められています。新造船が就航すると、「フェリーふくおかⅡ」は「フェリーきょうとⅡ」 とともに新造船に道を譲ることになります。新造船は「きょうと」「ふくおか」の都市名を継承することから、居住空間のデザインは歴史的建築物の凛とした 佇まいや四季折々の風情が息づく京都の街並みをモチーフとした「古都のたたずまい」と、近代的なウォーターフロント開発が進む博多湾の臨海エリアと、 海の中道や能古島の自然が共存する福岡の活力をモチーフとした「ベイサイドシティのきらめき」を基本コンセプトにするとのこと。プライバシーを重視して、 多様化する旅のスタイルに対応して洋室(2~3 名部屋)にはトイレ・シャワー設置、1名部屋を数多く設置するとのことです。 女性客や小さな子供様連れの家族に優しいフェリーを目指してパウダールーム、授乳室、キッズルームを設置するとのこと。 さらに地球環境にやさしい運航を目指してハイブリッド型アジマス推進加勢方式、空気潤滑システムを採用して、ハイブリッド型スクラバーを設置するとのことです

名門大洋フェリーについて

小倉浅野フェリーターミナル

JR小倉駅新幹線口から徒歩約15分程度のところにある発着場。港からは小倉と愛媛県の松山を結ぶ松山・小倉フェリーが毎日一往復しています。

海上交通の要衝だった門司

官営八幡製鉄所(現在の日本製鉄八幡製鉄所)は開業して以来、筑豊地方の豊富な石炭資源を背景に工業都市として発展を遂げ、 高度成長期には四大工業地帯の一角として繁栄しました。門司港は本州との玄関口、また大陸との玄関口として栄えました。 しかし関門トンネルが開通して、門司港には立ち寄らなかった点、山陽新幹線の駅が小倉に設置されたことなどから次第に門司港は衰退の一途を辿りました。 しかし今も残されているかつての繁栄をしのぶ赤レンガの建物などが観光資源として見直され、現在は「門司港レトロ地区」として観光スポットになっています。 国指定重要文化財に指定されている重厚なネオ・ルネサンス様式の門司港駅駅舎、 ハーフティンバー様式と呼ばれるヨーロッパの伝統的な木造建築工法で作られた旧門司三井倶楽部、 煉瓦造り瓦葺2階建構造で重厚な赤煉瓦の建物が印象的な旧門司税関、オレンジ色タイルと白い石の帯が調和したデザインの外観と八角形の塔屋が目印の旧大阪商船門司支店、門司港の繁栄を偲ぶことができる木造3階建ての建物料亭三宜楼など「古き良き大正ロマン」を感じることができます。

著者紹介

ぶちさん|ベストワンフェリーライター

ぶちさん|ベストワンフェリーライター
(東京都生まれ、武蔵野市育ち)

総合旅行業務取扱管理者取得(2011年) 麦わら帽子と海と犬をこよなく愛する旅行好きサラリーマン。これまで数々のフェリーに乗船し、乗船回数は200回を超える。 最近では、長距離フェリーでのんびり移動することが贅沢だと思い込んでいる。旅先の九州や、北海道まで飛行機で移動した後に帰りはフェリーを利用するなど、フェリーも旅の一部にしているため、ベストワンフェリーの記事ではその楽しみ方も伝えたいフェリーマニア。

03-5312-6194

平日・日祝(土曜休)9:30~18:00まで営業



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